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皆さんは日本の住宅の寿命についてご存知でしょうか?
当ブログ記事の外壁塗装はどこにお願いすればいい?でも軽く触れておりますが、今回はもう少し詳しく触れていきたいと思います。
国土交通省が平成8年に発表した試算データによると、イギリスの平均住宅寿命は約75年、アメリカが約44年、日本が約26年とされています。
ですが、これらの数値は「取り壊された建物」の平均寿命から算出されたデータになっています。
英国では築200〜300年という住宅もたくさんありますので、おそらく実際の欧米の数値はこれよりも長いと思われます。
日本の住宅の寿命
ではなぜ日本の住宅の寿命が短いのでしょうか。
それには様々な理由が考えられます。
理由①
まず、第一に考えられる理由として
現存している住宅の質が低いということ。
日本は第二次世界大戦で敗戦し、多くの住宅が焼失してしまいました。
そのため、現在市場に出回っているほとんどの住宅が戦後に作られたものになります。
住宅そのものが足りず、質よりもとにかく量を確保しなければならない状況でした。
その状況下で建てられた住宅は、供給を目的としていたために高品質とはいえず、性能が良くない等の問題があり、短期間で建替えられてきました。
ですが、現在ではそうした家も少なくなり、建築基準法や公庫の基準、品確法なども整備されてきているので、徐々に住宅の品質は上がってきているとは思います。
理由②
続いて考えられる理由として、リフォームのしにくさ。
日本にはリフォームしながら住み続けていくという習慣が定着していません。
暮らしていくうちに、壁をつくってみて間取りを変えてみたり、間仕切りを取り外してみたり、増築してみようと思うものですが、住宅の仕組みや構造が対応できなければ、それならば壊して建て替えようと踏み切るような家庭も多いと思います。
住宅は耐久性だけでなく将来の間取り変更が可能な構造、水廻り配管などの環境やリフォームしやすいような工夫があることが大切です。
つまり、このような条件をクリアしている住宅であれば、家族構成や環境の変化に合わせてリフォームしながら暮らしていけるということです。
理由③
続いて考えられる理由として、中古住宅の流通が活発ではないということ。
日本では、築20年程経つと、建物についての価値はほとんどゼロになってしまうと言われています。
日本の建物の資産価値評価方法は税法上で経過年数が多くなるにつれて資産価値が減少していくという考え方が取り入れられているため、20年ほど経つと資産価値がゼロになってしまうという考えが常識化してしまっているようです。
また、家族構成や環境の変化で、今住んでいる住宅を売却し住み替えようにも、中古住宅は売却がなかなか難しいもの。
古い物件になればなるほど難しさは上がっていきます。
このような背景から売買するのであれば、いっそ取り壊して建て替えた方が良いという判断になっていくと思われます。
欧米諸国の住宅の寿命
では欧米諸国は何故、同じ住宅を長く利用し続けるのでしょう。
理由①
考えられる理由として、建物の資産価値が下がりにくいということ。
例えばアメリカでは不動産の資産価値をはかる方法として、家屋の機能をリストアップをし、摩耗具合を一つ一つ審査するといったルールがあります。
そのため築年数が20年以上の建物であっても、外装や内装がしっかりと手入れがされており、備え付けのオーブンやコンロ、屋外のガレージや柵などが良好に保たれている場合は、それ相応の値段が付くので売却できるようです。
なので、住人は出来るだけ住宅を綺麗な状態のまま保ち、劣化してしまった場合にそちらにリフォームを行います。
理由②
続いて考えられる理由として
リフォームを繰り返し、長く住むという文化が定着しているため。
先程上段で解説をしたように欧米では資産価値が落ちにくいということから、
リフォームを行い住宅の資産価値を保とうとする文化が形成されています。
しかし、住宅や設備が破損する度に修理業者を呼んでいたのでは費用がかさんでしまいますよね。
「DIY(Do It Yourself)」、つまり「手作り」で住宅の改装や修繕を行い
住み心地を良くしつつ売却価格を維持、上昇させることに繋がっていくということです。
このようにメンテナンスを行い、一つの住宅が長い間利用され続けていくわけですね。
まとめ
日本の現存の住宅は品質が上がってきてはいますがまだ低く、中古住宅の流通が活発ではないため、リフォームの習慣もまだ定着していません。
欧米諸国は建物の資産価値が下がりにくく、リフォームの習慣が定着している。
メンテナンスを行えば寿命は長くしていけます。
定期的なメンテナンスを行い、住宅の寿命を長くしていきましょう。
ここまで読んでいただいてDIYをしてみようと思っていただけた方は
当ブログの塗装のDIYは簡単なのか?を参照していただければ幸いです。